夏目友人帳――妖怪たちの物語<菱垣>

夢の中で貴方の姿が消えたとき、もう離れないよう、流光の足取りを追って孤独を歳月に返す。

春を通り過ぎたが桜がまだ眠っている。夏を通り過ぎたが夏至がまだ残っている。秋を通り過ぎたが秋雨がだんだん衰えてきて、冬を通り過ぎたが世界が白に覆われている。様々の美しいものはまるで意外と起こったかのようで、桜の開花が輪廻転生であるか、年々芳しいく輝いている。それに、蝶からの果てのない愛が隠しもせず永遠に続けていく。だけど貴方の足取りが花を起こすのを待っているため、私は思い出を使って未来を何回も何回も希釈していつか......

十年たって春が依然として暖かく、花も昔と変わりなく香しい。

十年たって刻一刻も恋しく思っていて流れ水のように止まりもなく流れていく。

十年たって月は既に昔の艶を無くして、あなた、まだ元気?

「もう大丈夫なの?ひとりでも......大丈夫なの?」

「おばあちゃんは......きっとひとりじゃないと思う」

歳月はあまり長く伸ばされていて最初の陽光も忘れそうになっただけれど、やはり「ありがとう」と言いたい。そんなに優しい行動で彩ったきれいな夢をくれたから......